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Tuesday, August 1, 2023

「税金が肉や魚に変わっている」 ふるさと納税による流出に歯止めがかからず、自治体から悲鳴:東京新聞 TOKYO Web - 東京新聞

(写真はイメージです)

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 「本来市民サービスに回る税金が、肉や魚に変わっているのは危機的な状況だ。おそらく全国一、影響額が大きい」

 川崎市の福田紀彦市長は1日の定例会見でそう指摘した。市は流出額で4番目の多さだが、地方交付税で補填ほてんされないため減収の程度が大きくなる。「多く寄付金をもらえている自治体の返礼品を見ると肉、魚、生鮮食品。まさにネットショッピング化していると言わざるを得ない。ふるさと納税の本来の趣旨と現状は乖離かいりしている」と唱えた。

 川崎市のように、交付税で補填がないのは、流出見込み額が826億円超で過去最高となった東京23区も同様だ。

 世田谷区の保坂展人区長は1日の定例会見で「流出の上昇が続けば、住民税の用途が使えるものに使えなくなる」と懸念。区は昨年度からスイーツなど返礼品を拡充し、寄付額を前年の2倍の2億8000万円に増やしたが、焼け石に水。「農産、海産、畜産がある自治体は使いやすい制度だが、都心は使いにくい」と構造的な問題も指摘。「地方と税財源を奪い合うのは不本意だ」とし、国に抜本的見直しを求めた。

 港区の担当者も「見過ごすことのできない規模だ」と嘆く。流出額約67億円は、本年度のごみ収集などの環境清掃費の予算額とほぼ同額。別の担当者は「制度のひずみが顕在化している」と強調した。

 流出見込み額が全国トップの横浜市。本年度に新設された財源確保推進課の担当者は「現行制度では大都市がこうなるのはやむを得ないが、看過できない。流出の歯止めがない」と危機感を語る。さいたま市の担当者も「制度上なかなか止められないし、対処は難しい」と肩を落とす。(北條香子、原田遼、神谷円香、藤原哲也)

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