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Monday, August 29, 2022

エンジンに“冷たい空気”を吸わせることが超重要![カスタムHOW TO] - レスポンス

クルマの速さに、とくにターボ車のエンジンパワーに密接に関係しているのが吸気温度。エンジンに吸い込む空気は温度が低ければ低いほどパワーが出るのだ。ならば吸気温度を下げるチューンをしようじゃないか。

◆温度が低いほど密度が高くなる

空気は温度が低いほど密度が高くなる。温度が上がれば膨張する。となると、同じ排気量に空気が吸い込まれるときに、温度が低ければたくさんの酸素が取り込まれるので、その分だけたくさんガソリンを噴けば、より強い爆発力を引き出すことができる。そのためとにかく吸気温度が低いほうが有利なのだ。だから昼間よりも気温が下がる夜の方がクルマは速くなるのが当然。夏場よりも冬場の方がパワーを出しやすいということになる。

なので、サーキットのタイムアタックは冬場の朝イチ勝負になる。とにかく気温が低い方がパワーが出るからだ。その分、タイヤは温まりにくいが、そこはタイヤウォーマーで温めるなどして補い、できるだけエンジンパワーを引き出したほうがタイムが出るのだ。

筑波サーキットで言えば、真冬の朝イチと昼間で0.2~0.3秒くらいの差はあるイメージ。真冬の朝イチと真夏の昼間を比べたら1秒は軽く差がついてしまうほど。それほど吸気温度は重要なのだ。ならば、少しでも吸気温度を下げたい。とくにターボ車は吸気温度によってブースト圧が変わりやすく、大きく性能が変わるので、より効果を大きく感じやすい。そのためターボ車ではインタークーラーで、タービンで圧縮して熱を持った空気を冷やしている。NA車では、いかに冷えた外気をそのままエンジンに送り込むかが重要になる。

◆エンジンルームの熱気は大敵

吸気温度を下げるにあたってまずはエンジンルームの熱を受けないようにしたい。エンジンルームは走行中かなりの高温になっている。そこでエンジンルームの内の空気を吸い込むとエンジンパワーは出ない。

古めのクルマではエンジンルーム内に吸気口があったが、最近は純正でも外気からエアクリーナーボックスに直接冷たい空気が入るようになっている。チューニングパーツでもいわゆる“むき出し”エアクリーナータイプは、外気導入ダクトを付けたり、隔壁でエンジン本体やエキゾーストからの熱を吸い込みにくく配慮されていることが多いのだ。

そこで純正エアクリーナーボックスそのままで、そこに外気導入ダクトをつけるチューンなどがあり、効果が高い。純正でも外気が導入できるようにはなっているが、バンパーに穴を開けたり、ダクトホースで外気をダイレクトに引くことでさらなる効果を期待できる。純正ボックス専用の外気導入ダクトを販売しているパーツメーカーもあるのだ。

◆吸気温度を検証しよう

に差すタイプのマルチメーターでは吸気温度をモニターできるものも多い。そこで現在の吸気温度を見ながらドライブをしてみるといい。高速道路で巡航しているようなシチュエーションでは、外気温プラス5度くらいの吸気温度だが、渋滞にハマると70度や80度にも上昇してしまう。そうなるとエンジンはモッサリして、加速もイマイチになるのが分かる。

昼間と夜も吸気温度を比べると、夏場ではとくに昼間は40度以上の吸気温度が、夜は30度以下になることでエンジンは急に元気を取り戻すことも少なくない。そうなってくると、たとえば、エンジンパワーに関するパーツを付けて「速くなった」とか「トルクが上がった」という体感も吸気温度が揃っていないと、比べられないことがわかる。むしろのそのパーツの効果よりもDIYしているうちに夕方になって、吸気温度が下がった効果の方が大きいかもしれない。そんなパーツ検証の楽しみ方もできるので、吸気温度をモニターするのはメリットが大きい。それをしっかりと把握した上で、どんなフィーリングかをカラダで覚えていけば、自身のカラダの加速力センサーも鍛えられるハズである。


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