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Monday, August 29, 2022

世界初の培養肉はどんな味? シンガポールで実食、見えた課題 - 日経クロストレンド

植物性たんぱく質を由来とする代替卵の「JUST Egg(ジャストエッグ)」で知られるフードテック企業の米イート・ジャスト。同社はシンガポール政府から認可を受け、2020年12月に世界初となる培養鶏肉の製造販売を始め、「GOOD Meat(グッドミート)」ブランドで展開している。今回、フードテックエバンジェリストの外村仁(Hitoshi Hokamura)氏がシンガポールを訪れ、培養鶏肉を実食。その出来栄えは?

シンガポールで提供されている米イート・ジャストの培養肉ブランド「GOOD Meat(グッドミート)」の料理(写真提供/外村仁氏)

シンガポールで提供されている米イート・ジャストの培養肉ブランド「GOOD Meat(グッドミート)」の料理(写真提供/外村仁氏)

 米イート・ジャストは世界初となる培養肉を使ったチキンナゲットの一般販売をシンガポールの会員制レストラン「1880」で2020年12月に始めた。当時、世界に衝撃が走ったこのニュースから1年以上が経過したが、その間、同社は22年5月にはミシュラン掲載レストランのKeng Eng Keeでチキンサテ(インドネシア風焼き鳥)の提供も開始。そして、22年6月にはアジア最大の培養肉生産センターの建設に着工し、23年第1四半期の完成を目指しているという。

▼関連記事 世界初「培養和牛バーガー」も誕生? 米ジャスト「グッドミート」の衝撃

 さらにフードデリバリーの独フードパンダと手を組み、シンガポールの高級広東料理店「Madame Fan」のデリバリー限定メニューとして培養肉ブランドの「GOOD Meat(グッドミート)」を冠したサラダやギョーザ、チャーハンなどを日時限定(毎週木曜日の午前11時~午後2時)で注文可能なサービスもスタートしている。

 17年にスタートしたフードテック関連イベント「SKS JAPAN」(22年は9月1日から3日間開催)の共同創設者であるフードテックエバンジェリストの外村仁氏は、22年6月にシンガポールを訪れ、Madame Fanのデリバリー限定培養肉メニューを試食した。

▼関連リンク(クリックで別サイトへ) SKS JAPAN 2022

 日本はもちろん、いまだに米国をはじめとするほとんどの国で培養肉は食べられない。現状どのような味や食感を実現しているのか、普及が進む植物肉とはどのような違いがあるのか、外村氏に聞いた。

「SKS JAPAN」の共同創設者で、フードテックエバンジェリストの外村仁氏。日本で初めて食の大企業と世界のスタートアップが協業する場となる「Food Tech Studio - Bites!」を立ち上げるなど、フードテック領域の第一人者として知られる

「SKS JAPAN」の共同創設者で、フードテックエバンジェリストの外村仁氏。日本で初めて食の大企業と世界のスタートアップが協業する場となる「Food Tech Studio - Bites!」を立ち上げるなど、フードテック領域の第一人者として知られる

新たな食の歴史をひもとく“体験”を提供

――イート・ジャストがグッドミートの販売をスタートして約1年半が経過しましたね。

外村仁氏(以下、外村) 最初は数日から1週間程度の短期的な提供で、その後もスポット提供を続けていたようです。今は高級広東料理店の「Madame Fan」で週に1回、木曜日の午前11時から数量限定でデリバリーサービスを提供していますね。

 おそらく培養肉の生産可能な量が限られており、まだコストも相当高いと思われるので、無理して拡販するメリットはないのでしょう。しかし、一般販売の実績を積む目的もあって限定販売は継続しているのだと思います。

 私はシンガポールで木曜の午前10時半くらいからフードパンダのアプリでMadame Fanのページを表示してスタンバイしていました。最初は培養肉メニューが見当たらなかったのですが、注文開始の午前11時になると表示され、すぐに注文できました。料理は30分くらいで届きましたね。

フードパンダのアプリ画面(写真提供/外村仁氏)

フードパンダのアプリ画面(写真提供/外村仁氏)

 メニューは3種類。「GOOD Meat cultivated chicken and fried rice(フライドライスチキン)」「GOOD Meat cultivated chicken Asian-inspired salad(アジアンサラダ)」「GOOD Meat cultivated chicken dumplings(チキンギョーザ)」で、それぞれ23シンガポールドル(約2260円)。おそらく採算度外視の価格だと思いますが、この価格で培養肉を体験できるのは画期的です。

――配達された商品の印象はどうでしたか。

外村 まず、ユーザー体験が素晴らしいですね。フードパンダの配達員が持ってきてくれたグッドミート専用の袋には「History delivered.」、つまり「歴史的な瞬間に、あなたはいる!」と書いてありました。

「History delivered.」と大きく書かれた専用の袋で料理が届けられた(写真提供/外村仁氏)

「History delivered.」と大きく書かれた専用の袋で料理が届けられた(写真提供/外村仁氏)

 料理は竹製のフタがかっこいい弁当箱に入っていて、専用の袋を含めてトータルでデザインされています。さらに紙製のVR(仮想現実)ゴーグルが付属されていました。VRゴーグルでYouTubeの専用3D動画を見せることでイート・ジャストのメッセージを臨場感たっぷりに伝える工夫です。

 一昔前ならYouTubeのQRコードが張られたチラシが入っている程度だったと思います。そこから一歩進み、なぜ培養肉を開発しているのか、なぜ培養肉が必要なのか、ファウンダーのメッセージをより今風の、よりリアルな形で伝えようとする努力をメーカーであるイート・ジャスト自体がしていることに感心しました。

料理と一緒に届けられた紙製のVRゴーグル(写真提供/外村仁氏)

料理と一緒に届けられた紙製のVRゴーグル(写真提供/外村仁氏)

 日本のメーカーの場合、分業体制がしみ付いていますよね。食品素材メーカーは原料を加工食品メーカーに納品すれば仕事は終わり。ハンバーグなどに加工してきれいなパッケージに入れるのは加工食品メーカーの役割で、それを消費者に売るのは小売事業者の役割。こうした仕組みでは、食品素材メーカーはユーザーが本当に求めているものを理解できません。

 その点、イート・ジャストは培養肉を製造する食品素材メーカーに当たるわけですが、最終的なUX(ユーザー体験)を他社任せにせず、メニューや料理の入れ物まで全部自分たちでデザインし、コントロールしています。イート・ジャストがスタートアップだからという面もありますが、培養肉という新しい市場をつくるに当たって素材メーカーがUXにまで関与している。これは植物肉にチャレンジする日本のメーカーにも必要な視点だと思います。

肝心の味わいは植物肉に軍配?

――実際に試食してみていかがでしたか。

外村 培養肉入りのチキンギョーザは、メニュー写真では蒸しギョーザでしたが、実際に届いたのは揚げギョーザでした(笑)。フライドライスチキンはスープで炊いたフライドライスの上にカットされた培養チキンカツが載せてあるというものです。アジアンサラダも、普通の鶏肉の代わりに培養チキンが入っていました。

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