急な来客でも、自分のこだわりの手料理でもてなせたら“好印象”間違いなし。煮込めば煮込むほど柔らかくなり、うま味もボリュームも満点…となれば、安売りしているときにキロ買いして、じっくり料理しましょう。
連日、違う煮込みに展開すれば飽きません。今回、肉番長として知られるグルメライターの松浦達也さんに、牛すね肉を3段階で楽しむ方法を教えていただきました。
男子たるもの、牛のすね肉を見つけたらキロ買いすべき!
昨年末、ある高級スーパーで和牛のすね肉が100g 199円と爆安で売られているのを発見。通りかかるたびに買い込んでは、あれこれ煮込む幸せな日々を過ごしていました。
もっとも、最高にうまい牛すね肉とは言え、毎食同じでは飽きもする。おでんやスープから取ったラーメンなど、さまざまな展開形を組み上げたのです。
今回は牛すね肉1kgを使った、3パターンの展開レシピを提案。ダシの出るすね肉と野菜と調味料で、日に日に味に深みが出てきます。
初日のポトフは、定番のだし取り野菜に加えて味を一段深くするごぼうをプラス。味つけもうま味たっぷりナンプラーでばっちりキメます。
2日目はうま味の宝庫、玉ねぎ、にんにく、トマトをがっちり炒めて、焼き目の香ばしさや深みも加えます。
そして最終日のカレー展開は、GG(ジンジャー & ガーリック)とカレー粉以外にスパイスをプラス。
大鍋があれば倍量でもつくれて、展開すればおいしく最後まで食べ切れる、牛すね肉の展開シリーズ。うま味がギュウッと凝縮された煮込み料理って、いいものですね。
【ポトフ材料A】(具とスープ兼用)
牛すね肉 1kg
水 2L
玉ねぎ(中) 2個
にんじん(大) 1本
ごぼう 1/2本
セロリ(茎の部分) 1本
にんにく 2片(皮をむいて丸のまま)
しょうが スライス4枚
昆布(10cm四方) 1枚
【ポトフ材料B】(具材のみ)
かぶ 1個
キャベツ 1/6個
【調味料】
塩 小さじ2杯
ナンプラー 大さじ1杯
胡椒(ホール) 20粒
粒マスタード 適量
【つくり方】
- 玉ねぎは、付け根部分を残して縦に4つ割りにする(串切り)。にんじんとごぼうはひと口大に乱切り、セロリは3cm幅に切る。かぶは葉を落としてよく洗い、4つ割りに。キャベツも付け根部分をつけたまま、1/12にカット。
- 鍋に牛すね肉と水、塩、ナンプラー、胡椒、にんにく、しょうが、昆布を入れて中弱火にかける。ふつふつと沸騰してきたらアクを取り、弱火にする。45分~1時間ゆで、昆布を取り出し、玉ねぎ、にんじん、ごぼう、セロリを入れる。
- 1時間煮込んだら、味見をして塩で味を調える。【材料B】を入れ、15~20分ほど煮たら完成。具材を皿に盛り、スープを注ぎ。粒マスタードを添える。食べるときにはナイフ & フォークがおすすめ。ポトフの時点でかぶは食べきる。
ポイント:おいしくなるものしか入れません!
煮込みのベース野菜や昆布、ナンプラーはもちろん、実はにんにく、しょうがなどもうま味たっぷり香味野菜。
トマト煮込み
トマト煮込み展開(ポトフを1/3~半分近く食べた前提で)
【トマト煮込み材料】
玉ねぎ(中) 1個
にんにく 1片
トマト缶 1/2缶
バター 15g
マッシュルーム 1パック
ブロッコリー 1/4房
【つくり方】
- 玉ねぎ、にんにくはスライスする。マッシュルームは石づきを取り、ブロッコリーは小房に分ける。
- 強火で玉ねぎとニンニクをバターで炒めて、全体が茶色くなってきたらトマト缶を投入。香ばしい匂いが立ち上ってきたら中火にして、赤色が深い茶色になるまで炒める。
- ポトフにマッシュルーム、ブロッコリーと2を入れて20分ほど煮込む。味見をして塩・胡椒を加え、味を調える。
ポイント:がっちり炒めるだけで一気に味が本格的に!
焦げにも近い焼き目を玉ねぎとトマトに入れて、うま味を凝縮 & 増幅。マッシュルームとブロッコリーでさらにうま味を加えます。
カレー展開(全体の1/3量に減ったら)
【カレー材料】
にんにく(すりおろし) 小さじ1杯
しょうが(すりおろし) 小さじ1杯
カレー粉 小さじ2~大さじ1
カルダモン、クミン、コリアンダー、ガラムマサラなど好みのスパイス 適宜
【つくり方】
- トマト煮込みの残りにカレー追加材料をすべて入れて、中弱火で10分間程度煮立てる。
※この時点で肉がなくなって寂しければ、豚か鶏肉のひき肉を入れてから加熱する。その分味が薄くなるので、必ず仕上げで塩・胡椒、スパイスなどで味を調える。
ポイント:プラス1スパイスで自分だけの味に!
プラス1スパイスが、味の決め手。個人的にはカルダモンを加えた爽やかなカレーソースにするのが大好きですが、カレーの基本スパイスでもあるクミンやコリアンダー、ガラムマサラなども素晴らしく合います。
【PROFILE】
松浦達也さん
食専門誌から新聞、雑誌、Webなどで幅広く執筆中。食通や料理人からの信頼が厚い。著書に、『大人の肉ドリル』『新しい卵ドリル』ほか。共著のレストラン年鑑『東京最高のレストラン』(ぴあ)審査員。フードアクティビストという名のもとに調理師免許を携え、さまざまな食イベントを仕掛けることも。
Edit / Emiko Kuribayashi
This content is created and maintained by a third party, and imported onto this page to help users provide their email addresses. You may be able to find more information about this and similar content at piano.io
休日などの料理に適した、牛すね肉を使ったメニュー3選 - Esquire(エスクァイア 日本版)
Read More
No comments:
Post a Comment