日本航空(JAL/JL、9201)は11月10日、機体に空気抵抗を低減する特殊加工を施し、燃費改善効果を計る飛行実証実験を開始すると発表した。ボーイング737-800型機の国内線仕様機(登録記号JA331J)で2022年7月から進めている特殊加工「リブレット」の面積を拡大して展開するもので、燃費改善のほか耐久性や美観性も検証する。2024年度以降に国際線機材へも展開することで、CO2(二酸化炭素)排出量のさらなる削減を目指す。
機体下部にリブレット施工したJALの737-800(同社提供)
今回の実証実験では、737の外板塗膜上に直接施した「リブレットフィルム」の面積を拡大。当初は約60平方センチだったが、胴体下部の約25平方メートルに広げる。2022年7月に始めた実証実験では今年2月時点で施工後約1500時間、6月時点で約2300時間が経過し、十分な耐久性を確認できたことから面積を拡大し、通常便での実証実験を始める。
実証実験には2022年7月から引き続き、JAXA(宇宙航空研究開発機構)と塗料関連事業を手掛けるオーウエル(7670)の各者が参画する。機体への大面積施工は、水溶性の型の大型化や施工技術の確立などの課題を解決し、施工部分や面積を確定する必要があり、3者で検証を進めた。
JAXAは施工部分や面積を確定し、空力シミュレーションや風洞試験で、機体抵抗削減の効果を算出。リブレット技術は、既存の塗膜上に水溶性モールドで塗膜に凹凸を形成するオーウエルの「Paint-to-Paint Method」を用い、水溶性の型を大型化した。
緑部にリブレット施工したJALの737-800(同社提供)
オーウエルのリブレット技術「Paint-to-Paint Method」概要(同社資料から)
機体下部にマスキングしリブレット施工するJALの737-800(同社提供)
737-800の機体下部にリブレット施工するJALグループのスタッフ(同社提供)
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JAL、737に空気抵抗低減の特殊加工 胴体下部に拡大、CO2削減へ実証実験 - Aviation Wire
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