
22年度のイノシシの捕獲頭数は59万100頭。豚熱感染の影響はあったものの、2年ぶりに増加に転じた。これに伴い、食肉処理施設での解体頭数も同22%増の3万6087頭に上り、食肉販売量の増加につながった。
一方で、鹿肉の食肉販売量は871トンと同8%減。特に、主産地の北海道で同13%減少した。ただ、食肉処理施設での鹿肉の解体頭数は10万8892頭で、同10%増えた。同省は、コロナ禍で外食需要が落ち込んだ後、物価高もあり「需要が完全に回復しておらず、在庫に回っている」(鳥獣対策室)とみる。
販売価格は、イノシシ肉が1キロ3228円で、21年度比9%低下。鹿肉は同2167円と横ばいだった。
食肉の他、ペットフードや自家消費向けに利用された、イノシシや鹿などのジビエ全体の利用量は2085トン。鹿の減少が響き21年度に比べ2%減ったが、調査を始めた16年度(1283トン)と比べると1・6倍に上る。内訳は、食肉販売された鹿が4割、同じくイノシシが2割など。
同省は、外食産業での利用拡大・定着などを進めている。ジビエの利用量を25年度までに、19年度比で倍増となる4000トンに増やす目標を掲げるが、達成は道半ばだ。
(宮本卓)
イノシシ肉販売24%増 22年度は442トン 捕獲強化進む - 日本農業新聞
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