マクニカと東京都は2023年6月19日、ペロブスカイト太陽電池を用いた空気質モニタリングソリューションの実証事業を開始したと発表した。
ペロブスカイト太陽電池は、軽量かつ柔軟に製造可能という特徴を持ち、ビルの壁面や耐荷重の小さい屋根、あるいは車体などの曲面といった、さまざまな場所に設置できる。また、塗布などによる連続生産が可能であること、レアメタルを必要としないなどのメリットがあり、次世代の太陽電池として今後の普及が期待されている。
マクニカは2022年から京都大学発スタートアップであるエネコートテクノロジーズペロブスカイト太陽電池を採用した空気質センサーを開発し、実証実験を続けてきた。このたび東京都と協力し、エネコートテクノロジーズと三者で、自治体として初、また実オフィス環境下においても初という、空気質モニタリングの実証事業を開始する。
具体的には空気の品質を常時チェックし、モニターするマクニカのソリューションの一つである空気質センサーを活用し、CO2、PM(ほこり、ちり)、有害物質、および湿度・温度の数値から、快適に過ごせる空気質空間かを可視化する。センサーの電源として、ペロブスカイト太陽電池を利用することで独立電源タイプとして運用でき、設置場所の自由度やバッテリー交換不要といった面で、環境負荷の少ない空気質の観測が可能になる期待があるとしている。
実証エリアは今後は、東京都庁の執務室内で、マクニカでは実証の成果を生かし、ペロブスカイト太陽電池搭載のIoTセンサー端末の量産化に向けて、検討・検証を進めるとしている。
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