こんにちは! 料理家の美窪たえです。
今回は鶏ムネ肉のひき肉を使った、さっぱり軽くてヘルシーな、「鶏シュウマイ」のレシピをご紹介します。
通常の豚肉より脂肪が少なくとってもヘルシーで、一工夫すれば蒸し器がなくても手軽に作ることができますよ!
パサパサ感が気になる鶏ムネ肉でも、つなぎにいくつか工夫を加えることで、適度な弾力とあっさりした味わいに仕上げています。食べごたえがありながら、後味があっさりと軽いのは鶏ムネ肉ならではの特徴。箸がどんどん進んでしまうおいしさです。
餃子に比べて、自分で作る人が少ないように感じるシュウマイですが、自分で作れば、肉の種類や野菜の量、味付けもすべてが自分好みの満足感の高いシュウマイになります。ちゃんと家庭でもおいしくできるんです。
今回は値段が手頃でお財布に優しく、淡泊な味わいが持ち味の鶏ムネ肉のひき肉を使って、むちむち感がたまらない絶品シュウマイを作っていきます。
中華系のお料理は調味料の種類が多めで、若干面倒そうに感じますが、一つ一つを見てみると家にありそうなものばかり。また、専用の蒸し器がなくても心配いりません。100円から買える調理用の網と、クッキングシートを組み合わせれば簡単に調理出来るのです。
初めてシュウマイを作る方にも安心ですね。
※調理用の網は耐熱性があるかなど、調理に使用することが推奨されているものをご利用ください。
鶏ムネ肉らしい弾むような歯ごたえのむっちりシュウマイに、お醤油をたらしてごはんと一緒に頬張れば、箸が止まらなくなるおいしさです。
それでは、作っていきましょう!
材料 2〜3人前(シュウマイ24個分)
- 鶏ムネ肉のひき肉……300g
- シュウマイの皮……1袋(24枚入り)
- 長ネギ……50g(1/2本)
- 椎茸……100g(4〜5個)
- 片栗粉……大さじ3
〈ひき肉用下味〉
- 卵……1個
- パン粉……40g
- 鶏ガラスープの素……小さじ2
- 砂糖……小さじ2
- ごま油……小さじ2
- サラダ油……小さじ2
- 醤油……小さじ2
- 日本酒……大さじ1
- おろし生姜……大さじ1
- 片栗粉……大さじ1
- こしょう……適量
鶏シュウマイの作り方
1.長ネギは縦に1/4の切り込みを入れてから1cm幅に切り、椎茸も1cm角に、それぞれ同じくらいの大きさに切ります。どちらも火の通りがよく加熱するとしぼむので、コロコロとした大きめの切り方で問題ありません。
椎茸は、軸が太くてきれいな場合は刻んで一緒に加えても大丈夫です。ただし軸は繊維が強くてやや硬めですので、繊維を断つように薄切りにしてください。
2.1の具材をボウルに入れ、たっぷりの片栗粉をまぶしておきます。この片栗粉は、野菜の水分をキャッチしてしっとり感を保つと同時に、具材とひき肉を一体化させる大事なつなぎの働きがあります。
3.鶏ムネ肉のひき肉に味付けをしていきます。別のボウルに〈ひき肉用下味〉の全材料と、水大さじ3(分量外)を入れて、先にしっかりと混ぜ合わせます。
鶏ムネ肉のひき肉を使うシュウマイのポイントの一つが、ここでパン粉に水分をしっかり含ませておくことです。
あっさり淡泊な味わいが持ち味の鶏ムネ肉ですが、脂肪が少ないため、ひき肉を練って加熱するとギュッと締まって、硬い食感が目立ってきます。
そこで、あらかじめ調味料と水を含ませてしっとりさせたパン粉をひき肉に混ぜ込むことで適度な弾力となり、とても食べやすくなるのです。
4.〈ひき肉用下味〉の材料がよく混ざりペースト状になったら、そこへ鶏ムネ肉のひき肉を加えて混ぜ合わせます。
5.4がよく混ざり軽く粘り気が出てきたら、2の野菜類を加え、行き渡る程度に軽く混ぜ合わせたら肉だねの完成です。余分な水気が出ないように、野菜を加えてからは混ぜ過ぎないように気をつけてください。
6.肉だねをシュウマイの皮で包んでいきましょう。包むといっても、シュウマイの場合は餃子よりもずっと簡単です。皮を1枚手の上に置き、大きめのスプーンに軽く1杯程度(30g目安)の肉だねを皮の中心にのせます。周りの皮を肉だねにくっつけて、最後に「にゅっ」と軽く握り形を整えれば終わりです。
①皮の真ん中に肉だねをのせます。
②周りの皮を肉だねにくっつけ、軽く握って形を整えます。これで終わりです。
皮の端が浮いていると、蒸した後にそこだけ硬くなってしまいます。角までしっかり肉だねにくっつけるようにしましょう。仕上がりのイメージよりもやや細身に握って成形しておくと、きれいな形に蒸し上がりますよ。
7.いよいよ蒸していきます!
今回は、「蒸し網」という便利グッズを使って、普通の鍋を蒸し器代わりにして蒸していきます。「蒸し網」とは主にステンレス製の、蒸気が通る穴の空いた脚付きの網(板)です。
これを普通のお鍋の底に入れて脚の下に水を注ぐと、普通のお鍋が蒸し器として使えるという優れものです。
専用の蒸し器やセイロをお持ちの方は、もちろんそちらを使っていただいて構いません。
①深さのある鍋の底に蒸し網を置き、水(分量外、2カップ程度)を注ぎます。
蒸し網の上にクッキングシートを敷いて中火にかけ、その紙の上に握ったシュウマイを、蒸気が通るように少しずつ間隔をあけて並べます。
クッキングシートは、別名オーブンシートとも呼ばれるシリコーン樹脂加工が施された耐熱性の紙のこと。オーブン調理の際に天板に引いてこびりつきを防いだり、煮込み料理の落とし蓋に使ったりと、いろいろ使えて大変便利です。
クッキングシートは、液体は通さず蒸気だけを通すので、蒸し料理がべたつかずに上手く加熱できます。
蒸し網やクッキングシートは、100円ショップなどでも売られていますので、手軽に試してみたいという方はぜひ探してみてくださいね。
②お湯がしっかり沸いてきたら蓋をして、そのまま10〜12分加熱します。
1回に蒸せるシュウマイの数はお鍋の大きさによります。数回に分けて蒸す場合は、その都度蒸し網の下に水を足すのを忘れないようにしてください。
③蒸し時間がたち、中まで火が通ったら出来上がりです。蒸し立てを熱々のうちにいただきましょう!
鶏シュウマイの楽しみ方
お好みでお醤油やからし(それぞれ分量外)を添えて、熱々をどうぞ。
むっちりと適度な弾力で歯ごたえがありながら、後味がさっぱりと軽いので、箸がどんどん進みます。
もちろんごはんも進みます。
お肉と野菜が一体化したシュウマイは、ごはんと味噌汁の定食スタイルにもできます。
下味がしっかりついていますのでそのままでも十分おいしく食べられます。とはいえやっぱりお醤油も合いますよね。
シュウマイの皮1袋分で一度に20個以上作れますが、そのままで、からしで、お醤油でと味変しながら食べていると、あっという間になくなります。
まとめ
意外なほど手軽に作れてしまう手作りシュウマイ。蒸し料理はヘルシー感もあってたくさん食べられるので断然おすすめです。さっぱりむっちりの鶏シュウマイを、ぜひ一度お試しくださいね!
書いた人:美窪たえ
料理する人、食べる人。J.S.A.認定ソムリエ、SAKE DIPLOMA。OLからバーテンダー⇒日本料理人⇒フレンチコック⇒アメリカンデリという、異色の経歴を持つ料理家。料理のおいしさと酒への思いを発信するユニット[おとな料理制作室]としても活動。著書『おとな料理制作室へようこそ』(ワニブックス)が好評発売中。
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