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Sunday, November 13, 2022

ステーキの隠れた名店。長期熟成した赤身肉は旨味、柔らかさが段違い! | RKBオンライン - rkb.jp

春吉公園から住吉へ抜ける道から、さらに一つ筋に入った場所にある「Akamiya COWSI」。店の入口は小さく、腰をかがめる必要があります。アジトに潜入するようなワクワク感に浸りながら、いざ入店です。

こちらのウリは赤身の熟成肉。長期熟成するのは交雑種の雌牛の赤身のみで、短いものでも30日、長いものになると120日ほど寝かせているそうです。

今やポピュラーになった熟成肉ですが、オーナーの福富康馬さんもその旨味に魅了された一人。「熟成させるためには枝肉を骨付きのまま、徹底した温度・湿度管理の下、保管しておく必要があります。当店は乾燥状態で置いておくドライエイジングを採用しており、赤身肉の旨味が凝縮するのはもちろん、独特な風味を帯び、さらに肉質も柔らかくなる」と話します。

その日準備している熟成肉は、店の壁に貼られたメニューとなり、イチオシは牛一頭からわずかしか取れない「ポーターハウス」と呼ばれる部位。牛の腰の部分(ショートロイン)の一部で、サーロインとフィレ両方が味わえ、かつフィレの割合が3分の1以上必要となります。ステーキで食べるのが最もおすすめとされており、食べごたえも十分です。

店長の片山清晃さんがその日おすすめの「ポーターハウス」を焼いてくれました。この日は、佐賀県産交雑種の雌牛で、熟成期間は120日。価格は100g2084円です。厚さ3cmはあろうかという塊肉を炭火で豪快に焼いていきます。肉の脂が落ちて炎が上がり、さらに炭に油をかけて炎の勢いが強まります。「こんなに強火で焼いて大丈夫?」と見ていたら、肉の弾力を確かめて、炭火から離してしばらく静観。

片山さんは「炎で表面に焼き目を付けたのはあえてなんです。焦げる直前まで焼き切ることで無駄な脂を落とすのをはじめ、食感のコントラストを出し、メイラード反応を起こすことで旨味をアップさせるためです。さらに高温の熱を加えたことで、塊肉の中の血が中で暴れているんですね。そのまま一気に焼いてしまうと、おいしさの元ともいえる血が暴れすぎて外に逃げてしまいます。それを避けるために、肉の弾力を確かめながら、随所で休ませる工程が必要なんです」と教えてくれました。なるほど! 燃え上がる炎で焼いていたのはそういう理由があったんですね。

塊肉を焼くこと約30分。カットされた状態で「ポーターハウス」が運ばれてきました。もちろんステーキは2〜4人などでシェアOKです。味わいが深いサーロイン、柔らかさが際立つフィレ。最初はフィレから食べるのがおすすめで、どちらも噛むほどにおいしさが広がります。サーロインの比率がやや多いものの、フィレも十分なボリュームがあり、それらを一度に味わえるのは「ポーターハウス」の魅力です。
調味料はまろやかな塩気の岩塩に加え、自家製の粒マスタード、ニンニクの醤油漬け、ワサビなどが用意されているので、味変しながらステーキを楽しめます。

熟成肉はその日準備しているものだけになるので、売り切れ次第終了です。ほとんどの客の目当てが熟成肉なので、早々と売り切れることもあるそう。予約しておくのがベターかもしれません。
ただ、熟成肉が売り切れていても、他のステーキは食べられるのでご安心を。それがもう一つの名物、長期肥育の雌の和牛です。こちらは熟成をかけずに提供しています。「内モモ」(2,310円)、「マクラ」(2,200円)、「シンシン」(2,860円)など赤身のみで常時8、9種の部位をラインナップしています。こちらはすべて100gからの提供。この日は糸島市の「吉岡牧場」の博多和牛でしたが、時期によって仕入れる産地、牛肉が異なり、価格もその都度変わります。

ステーキ以外に、アラカルトも準備されています。メニュー内容は不定期で変わりますが、定番として常時用意しているのが「幻のブッラータとフレッシュトマト」(1,980円)。ブッラータはイタリア発祥のフレッシュタイプのチーズで、イタリア語で“バターのような”という意味があります。モッツァレラチーズの中に生クリームを入れていることから、ナイフを入れると中からトロリと生クリームが流れ出てきました。とにかく濃厚でクリーミーなブッラータとトマトの酸味は相性抜群で、お酒も進みます。

そしてもう一つの定番が「牛テールの炙り焼き」(1,980円)です。こちらは約5時間、ひたすら弱火で煮込んだ牛テールを提供直前にバーナーで炙って提供されます。ステーキと同じく焦げ目を付けることで、香ばしさがプラスされ、よりおいしく味わえるんですね。ポン酢とニンニクを漬け込んだ醤油がかかっていますが、薄味で牛テール本来の旨味を生かしています。じっくり煮込まれているので、肉が骨からホロリと外れるほど柔らかです。

単品だけでなく「飲み放題付き和牛赤身堪能コース」(6,930円)、「飲み放題付き長期熟成肉コース」(9,130円)など、前日までに要予約のコースもあります。ちょっと贅沢したい時や特別な日の利用にもおすすめです。

店舗名:Akamiya COWSI(アカミヤコウシ)
ジャンル:ステーキ
住所:福岡市中央区春吉2-17-2
電話番号:092-791-2592
営業時間:16:00〜OS23:00
定休日:日曜
席数:カウンター12席、テーブル28席
個室:2〜4名
メニュー:熟成牛ポーターハウス100g2,100円程度、熟成牛リブアイ100g1,350円程度、和牛内モモ100g2,310円、和牛外モモ100g 2,310円、和牛イチボ100g 3,080円、和牛ランプ100g 3,080円、幻のブッラータとフレッシュトマト1,980円、セロリの和風ピクルス385円、チーズの盛り合わせ770円、牛テールの炙り焼き1,980円、COWSIカレー825円、ヒレカツサンド3,850円
URL:https://tabelog.com/fukuoka/A4001/A400103/40037316/

火曜ドラマ『君の花になる』

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