空気をご神体としてまつる一風変わった「神社」があるのをご存じだろうか。参拝も2礼4拍手の後、V字に両手を広げて深呼吸しながら、きれいな空気に感謝する方法で独特だ。御利益(ごりやく)を求めてか、この神社に最近、パナソニックなど有名企業との「コラボ」が相次いでいる。
「空気神社」があるのは、大気汚染を招くPM2・5(微小粒子状物質)の濃度が47都道府県で最も低く、「空気が日本一きれい」を売りにする山形県中部の朝日町。朝日連峰のふもとの標高約600メートルの山中から参道を抜けると、ブナ林の中に5メートル四方のステンレス製の鏡板が姿を現す。
神社と聞いて想像するような社などはない。神社と名付けているが、空気の恵みに感謝しようと町民の有志らが1990年に環境をテーマとして建立したモニュメントだ。宗教性はなく神主もいない。本殿は深さ3メートルの地下空間にあり、12個の瓶にきれいな空気をまつる。
「世界で唯一空気をまつる」と町がうたう神社では、6月5日の国連の世界環境デーにちなみ、「空気まつり」を催す。町はこの日を「空気の日」とし、地下の本殿の公開や舞の奉納などを行う。今年夏に初めて行ったライトアップを含めて、1万人以上が訪れていると町は推計する。
知る人ぞ知る場所から「観光ツアーに組み込まれるまで」(町総合産業課の担当者)になり、企業にも注目される存在になった。近年、「空気」に関わる企業とのコラボが続いている。
今月9日には、空気清浄機やエアコン機器などを扱うパナソニックの社内カンパニー「空質空調社」と町が、「人が健やかに生きるためには、良い空気が不可欠」という考えで一致。空気の大切さを発信するコラボを始め、神社が「環境の町」のシンボルとなるよう同社が支援するという。
パナソニックの道浦正治副社…
「空気神社」に企業コラボ続々 「日本一きれい」が売りの町の象徴に:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル
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