山形大の渡辺昌規教授(バイオマス資源学)の研究チームは6日、精米機メーカーのサタケ(東広島市)と共同で、米ぬかから代替肉を製造することに成功したと発表した。米ぬかから油を抽出した際に発生する副産物「脱脂米ぬか」から、たんぱく質を回収する技術を活用した。渡辺教授によると、脱脂米ぬかからの代替肉製造は世界初という。
代替肉は植物由来のたんぱく質を原料とし、肉に近い食感が特徴。脱脂大豆から製造された「大豆ミート」は市場に流通している。牛肉や豚肉など畜産物の生産には、エサとなる穀物や水が大量に必要なため、環境への負荷が大きいとされる。その解決策として、代替肉が注目されている。
研究チームは、脱脂米ぬかからたんぱく質を回収する技術を開発し、既に特許を取得している。回収したたんぱく質が固形状であることに着目し、研究を進めてきた。副原料として糖類を添加した結果、大豆のたんぱく質のように水分や脂分を含む素材になることが確認できた。
渡辺教授は山形市で開いた記者会見で「研究が進めば、代替肉原料の選択肢が大豆以外にも広がる。国内でも自給可能な原料で安心安全な食品を製造できる。収益性の高い稲作につながる」と利点を強調した。2年後をめどにベンチャー企業を設立し、事業化に向けた取り組みを加速させる方針だ。【神崎修一】
米ぬかから肉、世界初製造 山形大チーム「大豆以外の選択肢を」 - 毎日新聞 - 毎日新聞
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