世界遺産石見銀山遺跡の中心地・大田市大森町で29日、全国各地から集ったすご腕の料理人が珠玉の逸品を提供する「旅するひと皿」が始まった。江戸時代の雰囲気を今に伝える町並みや、歴史的建造物で飲食を楽しめる大森ならではのイベントで、県内外から大勢の人が訪れにぎわった。
2016年に初開催し好評だったのを受け、地域組織「石見銀山みらいコンソーシアム」を中心とする実行委員会が企画。実行委の人脈などを頼りに予約が難しかったり、ミシュランガイドで高評価を得たりした人気の料理人22人が集まった。国指定重要文化財の熊谷家住宅や古民家といった8カ所で和食やフレンチ、日本酒などを提供した。
普段は非公開の金森家住宅では東京のすし店と名古屋の天ぷら店、松江のフレンチ店が、大田産のアナゴや松江産のコメ、ナスを使ったオリジナルの手巻きずしを用意した。
住民の協力で実現した家の縁側で料理を楽しむ趣向もあり、東京都の会社員、篠塚薫さん(25)は「おいしい料理とおいしい空気を味わえて良かった」と笑顔。江津市波子町の農業、河村正樹さん(50)は「以前来た時は人が少なかったが、活気があって良かった」と話した。
30日もあり、午前11時から午後4時まで。混雑を避けるため、実行委は石見銀山世界遺産センターの駐車場の使用を呼び掛ける。実行委事務局の伊藤俊一さん(26)は「住民が創った歴史文化も楽しんでほしい。最高の舞台を用意した」と話した。
(曽田元気)
【朝刊先読み!】すご腕の料理人が珠玉の逸品 石見銀山で「おいしい料理とおいしい空気」味わう - 山陰中央新報社
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