オランダのアイントホーフェン工科大学の学生チームTU/ecomotiveは、可能な限りCO2排出量を低減するコンセプトEV「Zem」を発表した。独自設計のフィルターによって、運転中に空気中のCO2を取り込み、蓄える。非常にシンプルなアイデアながら、最もサスティナブルな解決策だとしている。
TU/ecomotiveは2013年以来、革新的なEVを開発してきた。第7世代のZemは、製造から運転、廃棄に至るまで、ライフサイクル全体においてCO2排出量を削減することを目標に開発された。
モノコック構造のボディとボディパネルは3Dプリント製で、必要な部品を無駄なく形成できた。車両部品の多くに循環型プラスチックを使い、分離しやすくしたことで、リユース、リサイクルも可能だ。これにより、廃棄物管理の問題とCO2排出量の削減に対処する。
Zemには、チームが「DAC(Direct Air Capturing)」と呼ぶフィルター技術を搭載し、走行中に周囲の空気から直接CO2をフィルターに吸着/固定することで、空気を清浄にする。また、車両の屋根には太陽パネルを取り付けた。将来的には、双方向充電によって、必要な時に家庭へ給電できる外部バッテリーとして使うことも予定している。バッテリーと太陽光パネルを活用することで、運転していない時でも、車両とその周囲をよりサスティナブルにできると見込んでいる。
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