渡辺明名人(37)=棋王と合わせ二冠=に斎藤慎太郎八段(28)が挑戦する第80期将棋名人戦七番勝負(朝日新聞社、毎日新聞社主催、大和証券グループ協賛、藤田観光協力)の第1局は7日、東京都文京区のホテル椿山荘東京で2日目が始まる。
午前9時、渡辺名人の封じ手が開封され、対局が再開する。北野新太記者が見る対局や現地の模様を朝日新聞デジタルのタイムラインで随時紹介する。
14:00
待望の大盤解説会
待望の大盤解説会が午後2時、ホテル椿山荘東京の「ウィステリアルーム」で始まった。昨年は新型コロナウイルス感染拡大の影響で催されなかったが、今年は感染対策を講じた上で復活。解説は屋敷伸之九段(50)、聞き手は伊藤沙恵女流名人(28)。師弟が壇上に立った。
屋敷九段はトレードマークのニコニコ笑顔で冒頭に宣言した。「我々だけではありません。立会人の青野照市九段、副立会人の佐々木勇気七段と高崎一生七段。機会が合えば誰かが出るかもしれないし、出ないかもしれない。関係者がたくさんいるのでお楽しみということで、ガチャポンみたいなものですね」
先月24日に事前申込制の先着順で100人を募集したが、即時完売。来場できなかった方、ぜひユーチューブチャンネル「囲碁将棋TV―朝日新聞社―」の配信で!(北野新太)
13:00
対局再開、タイトル通算30期の重さ
午後1時、対局再開。
形勢を掌握し、残りの持ち時間でもリードする渡辺名人だが、すぐには指さない。扇子を広げ、己の熱を鎮めるように軽く扇いだ。
悪い時に粘れる胆力はもちろん重要だが、良い時に急がず腰を落とせる冷静さも王者にとっては不可欠な資質。タイトル獲得通算30期の重さを放っている。(北野新太)
12:00
寿司とカレー
1時間の昼食休憩に入った。両対局者は自室で食事をとる。
昨日の昼食ではにぎり寿司(ずし)を食べた渡辺名人は、この日はカレーライス(ビーフ)を単品注文。
斎藤八段はにぎり寿司盛り合わせ(わさびあり)とホットの緑茶を注文した。
ネタは中トロ、赤身、ハタ、ハマグリ、車エビ、コハダ、サゴシ、ホタテ、タイ、アナゴ、イクラ、タマゴ、のり巻きのウメキュウ、テッキュウとボリューム満点。赤だしのみそ汁と果物も添えられている。(黒田健朗)
11:30
2人は幼なじみ
午後2時開始の大盤解説会で師匠の屋敷伸之九段(50)の聞き手を務める伊藤沙恵女流名人(28)が控室に訪れた。
伊藤女流名人は2月、女流名人戦五番勝負で里見香奈女流四冠(30)を3勝1敗で下し、悲願の初タイトルを獲得したばかり。9度目の挑戦での戴冠(たいかん)は将棋史上最多挑戦の快挙だった。
終局直後、記者がした質問に対して感涙をこぼしながら喜びを語るシーンは取材者としても生涯忘れ得ぬ時間になった。
副立会人の佐々木勇気七段(27)と女流名人は小学生時代、ともに研鑽(けんさん)を積んだ仲間であり好敵手。2004年の小学生名人戦では準決勝で対戦し、勝利した勢いのままに佐々木少年が小学生名人の座まで駆け上がった。
以下、控室での仲良しトーク。
佐々木「タイトル取って忙しくなったんじゃないですか」
伊藤「いやいや全然。先生ほどじゃございませんよ」
佐々木「おめでとうございま…
【速報中】重要な局面、空気はもう終盤戦 盤ににじり寄る渡辺明名人:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル
Read More
No comments:
Post a Comment