コロナ禍での開催となった北京オリンピック(五輪)で、現地入りした選手や関係者の感染が相次ぐ中、陽性と判定されて隔離された選手たちの待遇を巡って批判が噴出している。
バイアスロン女子バレリヤ・バスネツォワ(24=ROC)が、食事が酷くて食べられずに「体重が減り、ついに骨が突き出てきた」と食事の写真を自身のSNSに投稿し、隔離施設の悲惨な状況が浮き彫りになっている。
バスネツォワが投稿した写真では、容器に入った茹でただけに見えるパスタとじゃがいも、少量の肉のようなもの、ソースが確認できるが、野菜類は見当たらない。バスネツォワは投稿の中で、「少しのプレーンパスタに焦げた肉、じゃがいも、少しのオレンジソース、野菜なし」と説明し、それが5日間に渡って朝昼晩と出されたとつづっている。「パスタ以外は食べられたものではない」と訴え、空腹と栄養の偏りから「胃が痛くて、顔は青白く、目の周りが黒くなって、毎日泣いている。すべてを終わらせたい。とても疲れている」と窮地を訴えている。この投稿は拡散されて米メディアでも取り上げられる事態になっている。
ルールでは無症状の選手でも陽性が確認されれば隔離施設に移動することになっているもののバスネツォワと同じような状況でも選手村の自室で隔離が認められている選手もおり、選手間で待遇に差が出ていることも批判の的になっている。金メダルを目指すボブスレー女子米代表のエラナ・マイヤーズ・テイラーは陽性判定を受けた後、帯同していた2歳の息子と引き離されて隔離施設に収容されたものの、隔離ホテルでのトレーニングと題して巨大なバーベルを持ち上げる動画をSNSに投稿しており、トレーニングができる環境にいることを明かしている。一方、北京到着時の検査で陽性となったベルギーのスケルトン女子代表キム・マイレマンスは、3日間の隔離後の検査で2回続けて陰性になったものの選手村に戻れず、政府の別の施設に連れて行かれたと涙ながらに訴える動画を投稿して物議を醸していた。(ロサンゼルス=千歳香奈子)
少しのプレーンパスタに焦げた肉、野菜なし…陽性判定で隔離された北京五輪選手の待遇で批判噴出 - ニッカンスポーツ
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