
【松浦達也 肉道場入門!】大豆ミートにありがちな“大豆臭”が薄く「日本のハンバーグ」に近い完成度 大塚食品「ゼロミート」 松浦達也 肉道場入門!
★絶品必食編
いきなりですが、すみません。「肉道場」なのに今回、お肉ではないものを扱うことをお許しください。でも、困ったことにヘタな処理や調理をされた肉よりもおいしいのです。大塚食品の「ゼロミート」が(お金はもらっていません。いまのところ)。
この肉が何か。いわゆる「大豆ミート」である。
いままで国内外で、それなりの数の大豆ミートを食べてきた。だが何度「今回のは大豆臭がないよ」と言われても、噛んでいくと必ずそれなりの大豆臭がした。
いや別にそれは構わない。旨ければいいのだ。だが「肉を目指した」「味が肉らしくなるような成分を植物から作り出した」というこれまでの海外製品は、肉に似せようとするあまり、ますます肉から遠ざかった味になっていた。
ところが「ゼロミート」は違った。確かに食感は「肉に似せよう」とした跡は伺える。実際の肉のハンバーグをバラし、組成を調べて、“挽き加減”や硬さを再構築したという。
決定的な違いがひとつある。おそらくこの商品は「肉を再現」しようとしているのではない。「旨い肉料理を再現」しようとしているのだ。
あれこれ明けた10月1日から、東京・青山のレストラン「The Burn」とデリカテッセン「CITY SHOP」で大塚食品の大豆ミートブランド「ゼロミート」を使った新メニューが展開されている。
後者の新メニュー「ゼロミートハンバーグのモロッコ風トマト煮込み“ケフタ”仕立て」を食べに行ってきた。
何かの肉に似ているかというわけではなく、大豆ミートにつきものの大豆臭が限りなく薄い。そして食感と味わいが日本のハンバーグに近かった。聞けば開発者はやはり「日本のハンバーグ」を目指した味になっているという。普通に旨くて、正直ちょっと、いや、かなり驚いた。
食のまわりでは、やっぱり「日本人でよかった」と思ってしまう。
■松浦達也(まつうら・たつや) 編集者/ライター。レシピから外食まで肉事情に詳しく、専門誌での執筆やテレビなどで活躍。「東京最高のレストラン」(ぴあ刊)審査員。
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