
年間4,000トンの二酸化炭素回収
新たに立ち上がったDAC施設、名付けて「Orca」は、アイスランドの首都レイキャビクから南東30kmほどに位置し、巨大な吸引装置で空気から二酸化炭素を取り除きます。Orcaを所有・運営するスイスのClimeworksというスタートアップ企業によれば、Orcaは水熱エネルギーを使い、年間4,000トンの二酸化炭素を除去できます。Climeworksは炭素貯留する会社と組んで、回収した二酸化炭素を地中深くに保存しますが、その後2年ほどで二酸化炭素は石になるそうです。 他の二酸化炭素回収技術の多くは、そもそも二酸化炭素が空気中に出ることを止めるものが主流で、化石燃料施設に設置されていることが多いです。一方OrcaのようなDAC施設は、今世界にあるダメージを除去できるのが大きな違いです。DAC施設を地球のあちこちに広げれば、少なくとも机上では二酸化炭素量をマイナスにする「ネガティブ排出」が可能です。この技術はまだ大規模に展開できるほどこなれていませんが、気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は、地球温暖化をパリ協定で目指した気温上昇2度以内に抑えるには、重要な技術だといってます(ただし排出量そのものをちゃんと減らした上で、ですが)。 「これはすでに発生した二酸化炭素を回収し、恒久的かつ安全に貯留できることに向けた大きな一歩です」。アメリカン大学のInstitute for Carbon Removal Law and Policyのディレクター、David Morrow氏はメールで語りました。「この技術は気候の安定化に向けて、排出量削減における重要な補完技術になるでしょう…Orcaは課題の大きさに比べてまだ小規模ですが、正しい方向に向かう重要なステップです」 。
空気からCO2を吸い取る史上最大施設、アイスランドで始動(ギズモード・ジャパン) - Yahoo!ニュース
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