資産家のマイク・ノボグラーツ氏は７日の仮想通貨ビットコインの急落について、投資家が少し興奮し過ぎた結果だと受け止めている。
長期にわたり暗号資産に強気な姿勢を取ってきたノボグラーツ氏によると、過去８週間に仮想通貨市場は堅調に推移し、買われ過ぎになっていたが、もっともな理由があったという。
ノボグラーツ氏は米決済処理ネットワークのビザが非代替性トークン（ ＮＦＴ）画像１点を15万ドル（約1650万円）で購入したことや、アマゾン・ドット・コムによるブロックチェーンやデジタル通貨分野の 求人広告掲載、ウォルマートによる仮想通貨専門家の採用方針に言及。大企業が仮想通貨分野に乗り出したのを受けて個人投資家の関心が急速に高まったと指摘した。
ギャラクシー・デジタル・ホールディングスの最高経営責任者（ＣＥＯ）を務める同氏は７日にブルームバーグテレビジョンとのインタビューで、「暗号資産というのは、ひどい金融・財政政策に対するヘッジとしてビットコインが買われるという話だけではないとの強い認識がある。もっと重要なのは、ウェブ3.0だ」と指摘。「いかなる投資家も次のインターネットを見逃したくはない。われわれは興奮し過ぎただけだと思う。風船から少し空気が漏れたということだ」と述べた。
ノボグラーツ氏のインタビュー
ビットコインは７日に一時17％急落して約１カ月ぶりの安値となる４万3050ドルを付けた。中米エルサルバドルがこの日、ビットコインを世界で初めて法定通貨としたが、技術的問題が発生しアクセスを一時停止した。
ビットコイン急落－エルサルバドル法定通貨化が多難なスタート (1)
エルサルバドルの法定通貨化が多難な滑り出しとなったことでビットコインの採用の広がりに影響するかどうか問われたノボグラーツ氏は、技術的問題はこのイニシアチブを妨げたが、時間の経過とともに円滑に進むだろうと予想。市場の短期的な先行きについて理解するのは実に難しいが、長期的にはビットコインの軌道は明確だとし、「価値の保存手段になると考えていると表明している組織は十分にある」と付け加えた。
原題： Bitcoin Drop Is Air Being Popped Out of Balloon, Novogratz Says(抜粋)
ビットコインの下落は風船からの少しの空気漏れ－ノボグラーツ氏 - ブルームバーグ
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