
JR西日本が和牛販売事業に乗り出した。鉄道事業とはおよそ無関係にも思える畜産分野に参入する狙いはどこにあるのか。(鉄道ジャーナリスト 枝久保達也) 【この記事の画像を見る】 ● 魚の陸上養殖に続き 和牛の販売を計画 以前、JR西日本がサバをはじめとする魚の陸上養殖に乗り出したという記事を書いた。筆者が鉄道会社を退職し、鉄道ライターとして活動を初めた時は、魚の養殖の記事を書くことになるとは思ってもみなかったが、鉄道事業者が魚を養殖するという意外性と、陸上養殖により生食が可能になるという新しさがSNS上で話題となった。 それはそれでいい経験になったなと思っていたら、「今度は牛です」とJR西日本の広報担当者が持ち掛けてきた。サバに続いて牛!JR西日本は一体どこに向かおうとしているのだろうか。しかし、JR西日本が手掛けるのだから面白くない話のはずがない。早速、担当者に話を聞いてきた。
その名を「Maman Rouge(ママン・ルージュ)」というこのプロジェクト、黒毛和種経産牛の価値向上を目的としたもので、JR西日本が掲げる地域共生企業の理念に基づき、西日本エリアにおける和牛文化の更なる発展と地域課題の解決を目指した取り組みだ。 経産牛とはお産を経験したメス牛のことで、肉用牛を繁殖する大事な役割を担っている。牛の寿命は約20年、妊娠期間は約10カ月であり、経産牛は6~15回程度、子牛を産むと種付けが難しくなる。役目を終えた経産牛は廃用牛として食肉加工されることになる。 お産を繰り返した経産牛はやせ細っており、肉質も硬いため、通常であればミンチ肉や切り落とし肉など価値の低い肉として出荷される。しかし、カロリーの高い肥料を与えて6カ月ほど再肥育することで、程よいサシと豊かな風味を兼ね備えた赤身の肉になり、肉牛としての価値を高めることができるという。 今回、JR西日本が仕入れ、岡山県の牧場で再肥育を行っている経産牛について、市場調査として、いわゆるクラウドファンディングサービスである「Makuake」に出品するというのである。 プロジェクトは5000円~2万5000円まで118のセットで構成されており、4月29日までに目標金額に達した場合は金額に応じたリターン品(肉)が届く仕組みだ。今回は「All or Nothing」方式を取っているため、目標金額に到達しなかった場合は全額が返金され、肉も届かない(詳しくはhttps://www.makuake.com/project/maman-rouge/を参照)。 ● 車両畑の社員が 畜産事業を提案した理由 このプロジェクトを手掛けるのは、入社12年目の森岡祐平さんだ。岡山出身の森岡さんは津山工業高等専門学校で機械工学を学び、2009年にJR西日本に入社。以来、鉄道車両の定期検査や調達を担当してきた車両畑の人間である。そんな彼がなぜ牛を担当することになったのだろうか。 実はこのプロジェクト、森岡さんが社内の事業アイデア公募制度に応募し、最優秀賞を受賞したことで動きだしたものである。事業アイデア公募制度とは、JR西日本が1988年から行っているもので、新規事業領域の拡大と事業意欲の向上等を目的に、グループ全社員から事業アイデアを募り、事業化を目指す取り組みだ。
JR西日本が「極上の赤身肉」を販売、その狙いとは(ダイヤモンド・オンライン) - Yahoo!ニュース - Yahoo!ニュース
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